「導引=苦痛」という図式が体を更に固くする!

今日は導引体操について少しお話してみたいと思います。うちに通われてる生徒さんの中にも、なかなか体が思う様に柔らかくならなくて苦戦してらっしゃる方もいらっしゃいますが、そういう方々はたいてい「導引=苦痛」という図式をお持ちのようですね。

これは私も経験がありますが、体が思う様にならないうちというのは「本当に自分にあんなことが出来るのだろうか?」「とてもじゃないけど痛くて、痛くて・・・」という感じに思えて仕方がないものでして、中には、できる人なんかを見て「元々柔らかいからいいよね」なんて言い出す人もいらっしゃいますが、実はこの辺もそういう風に偏屈になってしまうと、余計に体というのは委縮、緊張して柔らかくなっていかないところがあるのです。

導引は体に気を通していく感覚を身に付けていく事が大事!

いつも言いますように、心と体は繋がっていまして、頭や意識で「無理だ」「できない」「痛い」と思い込んでしまうと、体はもう、そうとしか動かなくなってしまう所があるのですが、ここでひとつ大事なことは導引体操の目的は「体に気を通していく」と言う事が何よりも大切なことで、気が通った結果、体があのように伸びて行ったり柔らかくなっていくんだと言う事なんですね。形がすべてと言う事ではないのです。

例えば開脚などの場合でも、あのばっと足が開いた状態を見てあれが完成形というイメージがあったとしても「緩んでいって気持ち良くなっていって」あの状態になった・・・というのが大事な点であり、難しい顔してなんとかしてあの姿勢に持っていくとか、痛みを押し殺して我慢のたまものであれができていてもそれは正しい導引とは言えないのです。

先生の波長(気)に合わせていくと軟らかくなる!?

気を通わすというのはなかなか難しいところがあります。特に初心者に於きましては何が気なんだかもわからない所なんかがありますので、足をまっすぐ開くので精いっぱいかもしれませんが、まずは見よう見まねでいいのです。そしてここでもしっかりと指導者のアドバイスや指示を聞き入れて、毎日コツコツ自分の身体を鳴らしていけばその継続でだんだん「気」というものがわかるようになってきますし、「通す」という感覚は身についてきます。

変な話をするようですが実は秘訣としては先生と波長を合わしていくというのがポイントです。そしてそういう所を無視して自分なりに・・・と思考錯誤したり、どこかで猛特訓しようとすると、いつまでたっても習いたかった気功というものは習得できないものなんですね。

習いに来て習得していこうとしてるのは単なる「やわらかな体」だけではなく、「やわらかな体になる意識、波動」であると言う事。そこを忘れないように修練していくと見違えるように変わりだしますよ。

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