丹田呼吸!荒井式は腰の反りが決めて!
さぁ、続きましては丹田呼吸です。荒井式では特に腰の反りを重要視しておりますが、これもまた皆さん初心の頃は大変な思いをされる方が多いですね。そしてまた「なぜ腰を反るのか?」という所が大切になってきますが、その理由の一つに横隔膜の可動域、呼吸筋の可動域を大きくしていかないと丹田で上手に呼吸できないという点が挙げられるのですね。
ですから修練においては床に横になった状態で仰向けとなり、腰木(現地ではハーフログと言っていました)やバスタオルを丸めたものなどで代用しても構いませんがそれを腰のところにおいて呼吸していくことになります。
やはり現地の方々もこれには苦労されていました。やはり普段、胸で吸っているのが習慣となっていますので、それをいきなり「お腹を使って」となると違和感がありますし、しかも腰もそった状態なのでバランスをとろうとして上半身に力が入ってしまうのですね。また更に実際はそこへ細かな指導や型などももありますので、ほんの10分程度でしたが皆さん終った頃にはだいぶお疲れのようでした(笑。
しかしこれは私もそうでしたが、最初は皆さんそんな感じでして、多少の痛みや違和感などは感じるものなのです。でも不思議と人間の身体は順応していくところがありますのできちんと毎日、日課にしてある程度決めた時間をしっかり継続して修練していく方が良いですね。「痛いからやる!できないからやる!」が基本でして、長年培ってさび付いたものは、そのままほっておけばいつまでも良くはなりませんし、さらに酷くなるばかりで年を取れば必ず調子が悪くなります。
日本の文化は「腹文化」「腰文化」!
また腰の反りは体に良くないのでは?という声も前回行った際に質問を受けましたが、この辺は西洋文化と日本の文化の違いもありますね。日本はいわゆる「腹文化」「腰文化」であり、「腹を据えて」とか「腰が入ってない」なんて使い方をして腰を「重要なもの、起点」などと考えるところがありますが、西洋にはそもそも腰という概念がなく、しいて訳せば「Lowerback(背中の低いところ)」となり、「何でそんなところを?」という感じなのですね。
ですから海外の方は特に「負担をかけないように」という考えのようですが、実はここもエネルギーの観点からすれば人間の構造上「鍛えていく」べきであり、それゆえに正しい姿勢、および正しい呼吸、そして正しい意識が成立し、宇宙意識と繋がることが出来るのです。
こんな感じで説明しながら授業は進められましたが、皆さん、なるほどと真剣な顔をされながら一生懸命にやっておられたのが印象的でした。
~つづく~