「手から気が出る」「手から気を出す」

丹田呼吸をテーマにお話しております。今日はある程度呼吸をつづけてきたたところで「気を出す・気を感じる」ワークについてお話ししたいと思いますが、前回の椅子式丹田呼吸法の動画には少し出ていましたかね、その辺の補足になります。

最初は両ひざの上に左右の手をそれぞれ上向きで乗せて行っていたかと思いますが、しばらく呼吸したところで今度は手をいわゆる「小さい前へならえ」の形にします。 気は労宮(ろうきゅう:手のひらの中央少しくぼんだ所)から出るとイメージしてください。そしてこれを吸うときに広げていき、吐くときに狭めていくようにしますが、そうしていきますとだんだん手と手の間に空気のボールのようなものを感じたり、人によっては熱い熱球のようなものや、ビリビリとした電気のようなものを感じると言われています。それが「気」と思っていただければよいかと思います。(正座で行う時も同じです。)

リラックスして行うことが大切です。

リラックスして行うことが大切です。

正しい姿勢を取り、正しい呼吸を行っていますと、たいてい誰でも何かしら感じるものですが、中には良くわからないとか、感じないという方もいらっしゃる時があります。そういう場合は力が入って緊張してやってるとか、頭で考えすぎてる場合などがほとんどのようですので、リラックスしてあまり難しく考えずに感性を大切に行う様にしてみると良いでしょう。

このワークはもちろん一人でも行えますが、道場や教室などでは二人、あるいは複数で行うやり方もあります。こうなりますとお互いの気の違いなんかもよりわかったりしますね。

怖い顔、真剣な顔はNG!?

私も国内外でワークショップを開催したり、定期的な指導をしておりますが、こういうもの行いますと、たいていの方はまじめな顔をして、一生懸命手から気を出そうとします。イメージで言うとマンガのドラゴンボールとかなんでしょうかね(笑? なんかこう集中して、手からなにかを出さなければというような感じでやられてるのですが、それは逆効果で、腕や肩、首などの力が極力入らないようにして、あくまでも呼吸の力で動作していく事が大切です。

気というのはいろんな種類のものがありまして、いわゆる固い感じのもの、破壊系ですね。そういうものは集中して汗がでてくるようにやるところがあるのでしょうが、荒井式中心気功は宇宙全体を構成する気、普遍的でユニバーサルな気を扱うのが特徴であり、そういうものは力が抜けてきたところで始めてその存在を「感じる、操作することが出来るようになる」というのがメインです。

ですから本当の気(普遍的、建設的、調和、ハーモニー)というものを意識するのであれば「力を抜く」・・・これが基本となりますね。