「胸や肩を動かさないように」・・・それが難しい!
さて丹田呼吸についてお話していますが、今は寝た姿勢での修練のお話をしています。 先日は丹田の位置とか、呼吸は鼻でというお話をしましたが、今回はもう少し掘り下げて「胸や肩を動かさないように」というポイントを解説したいと思います。
まず初心の頃というのはお腹だけ持ち上げてと言いましても持ち上がりません。 胸が膨らんだり、胃のあたりが硬直してきたり、あるいは肩や首、顔などに筋が走るほど力を入れて頑張ってしまいます。
これはなぜかと言いますとまずは横隔膜が硬いということ。ここの可動域が狭くほとんど動かせないためにそこを動かそうとなんとか力を入れて頑張ってしまいます。 そしてまた呼吸筋(外腹斜筋、腹直筋など)も今までに意識して動かそうとしたことがないために苦労しますし、さらには腰回りが硬く上手に力を加減できないという点や、そもそも腰が痛いから動かせない・・・といった点などが挙げられます。
大革命だからそれなりのもの!コツは吐き切ることが出来るかどか?
一般の方は「呼吸は胸(肺)でするもの」というイメージがありますので、どうしても胸や肩周辺の骨格やらを動かすことに意識が偏ってしまってますが、ここを腹、丹田でと言う事になりますので、これはもう呼吸の仕方、体の構造、エネルギー発生のサイクルなどの大革命であり、やはり最初はそんなに簡単にいきませんが、それでも基本に沿って正しく継続していけば必ずものにできますのでぜひ頑張ってください。
コツとしては息を吐く際にしっかりと吐き切ること。ここが上手く吐き切れれば次は力を入れなくても自然に入ってくる感覚がつかめるでしょう。皆さん、吐いたと思っても本当は随分と残っているものでして、ここが残っているからその上にさらに力で吸い込まなければならないのですね。そしてそこは「力でなくて呼吸で・・・」というのを忘れないでください。
15分が長く感じる!?
背中に腰木を当てると最初は痛かったり、違和感を感じたりするして5分もやっていると外したくなりますが、こういうのもやはり、ある程度はやりこんでいかなくてはなりませんので、なるべく根気よく毎日朝晩15分づつぐらいはやるように頑張ってみましょう。
先日気功を習いに来た生徒さんから「今回基本通り正しくやることを教わり、家で実践してみたら、15分がタイマーが壊れてるんじゃないかと思うぐらい長かったです・・・。」というメールを頂きましたが、人間というのは慣れというか、どこかうまいこと自己流に楽しようとアレンジしてしまいますね(笑。
そうしていると確かに15分という時間はこなせるかもしれませんが、やはり効果となると効き目は全然違いますし、基本が崩れたまま経験を積んでしまいますと、後々修正する時に厄介ですし、下手をすると体を痛めたりする場合もありますので常に基本に忠実に行う様にしてください。